阿含経を旅して

阿含の教えに学ぶ

阿含宗ではどのように仏舎利をお祀りしているか

 阿含宗阿含経を依経として立宗された仏教の本道をいく宗教ですから、当然釈尊真正仏舎利をお祀りするには、最高の格式を以てお祀りしています。以下開祖桐山靖雄大僧正猊下の文章を引用させて頂きます。

密教最極深秘の如意宝珠法による護摩
 もとより、真正仏舎利は生ける釈迦如来であるから、それ自体、大功徳力を有している。奉安して一心に祈るならば、だれでもその功徳をいただくことができるであろう。
しかしながら、仏さまをおまつりし、そのお力をいただくのには、おのずから、法というものがある。
 ましてや、生ける仏陀、生身の釈迦如来を奉安してご供養し、功徳をいのるのである。最高の法をもって対すべきであろう。それには、密教最極最奥の深秘の法として練り上げられた、「如意宝珠法」こそ、もっともふさわしい法と思うのだ。
(「守護仏の奇蹟」より)

 この如意宝珠法は真言密教の学匠である小田慈舟大僧正猊下より直接伝授をいただいた秘法です。秘法と申しますのは、密教大辞典(法蔵館)によれば、この法には修法のお次第などは一切なく、空海からはじまる口伝のみを儀軌とするものだからです。

 開祖は、小田慈舟猊下より、様々な伝法を受けていますが、突如、小田慈舟猊下のほうから、あなたには如意宝珠法を伝授する必要があると仰っていただいたのです。

 こういいますと、

阿含宗はなぜ阿含経を依経としながら真言密教の『如意宝珠法』を採用するのか

 という疑問がからなず寄せられます。しかし、それは前回のブログでご紹介したように、釈迦牟尼世尊がわたしの舎利は転輪聖王のごとくお祀りせよとアーナンダに指示したことと何ら違うことがありません。釈尊の説かれる、転輪聖王のごとくお祀りせよとは、最高の格式でブッダの舎利はお祀りせよということだからです。

 阿含経を依経とするとうことは、2500年前のお祀りの仕方をそっくりそのまま真似ることでは必ずしもないのだということであります。