2022-01-01から1年間の記事一覧
パーリ長部経典、沙門果経において、ブッダは占いを禁じています。 ところが一方で、三十二相は肯定的に説かれています。三十二相とは、赤ん坊のシッダールタを抱き、この子はのちに仏陀になると予言したアシタ仙人が用いた占術でした。スッタニパータには、…
サティ、漢訳で、念の修行です。 これをちまたで気づきと訳されています。これは念の一部を意味するだけであって、誤解を生みやすい訳です。 たとえば、阿含経には、六念、あるいは六随念という術語があります。これは、仏、法、僧、戒、施、天の六つを念じ…
気づきの瞑想、その代表的瞑想が四念処観ですが、このごろはYouTubeでも指導動画がアップされるなど、注目されています。 仏教の瞑想修行に興味をもたれるかたは、とにかく、テクニックをはやく知りたがるわけです。そこで、YouTubeでということなんでしょう…
気づきの原語はパーリ語で「sati」サンスクリット語で「smṛti」です。 その原義は想起すること、鮮明に想起して心を繋ぎとめ続けることです。 記憶するという意味もありますが、satiを妨げる記憶もあります。 桐山靖雄師は、深い意識の記憶には、随眠とよば…
ブッダの瞑想を成就するための、絶対条件とは、神霊の加護と導きです。 ヨーガスートラにも、自在神への祈念によって三昧が得られる。自在神は太古のグルたちにとってもグルである。とあるように、神霊の導きによって瞑想が成就することを説きます。 仏陀も…
しかしながら、ブッダの教えのどこに、やる気のスイッチが大脳基底核の側坐核にあるなどと説かれているのか?と疑問にもたれるかたもいらしゃるでしょう。 パーリ聖典のアーナパーナ・サンユッタには、 「我、心行を覚して入息せん」と学し、「我、心行を覚…
四神足はブッダの成仏法の核ともいえる、瞑想による大脳の開発であることは、以前ご紹介しました。欲神足は倶舎論記などで「欲三摩地断行成就神足」などと解説されますが、要するに意欲を自在に制御する瞑想法です。人間なにをなすにも意欲がなかったらでき…