阿含経を旅して

阿含の教えに学ぶ

2021-01-01から1年間の記事一覧

瞑想をはじめて陥る魔境

瞑想を始めるということは、脳をいじるということでもあります。かき回すといってもいいかもしれません。瞑想によって潜在意識が目覚め始めると、潜在意識に封じ込められていた様々な抑圧意識が出現することがあります。 私の場合は、瞑想をはじめてから、し…

気づきの瞑想?

欧米でmindfulnessという初期仏教の瞑想法の一部が切り取られて、流行しています。それがまた逆輸入されてアジア諸国や日本でもよく、マインドフルネスとか、気づきの瞑想とか言われるようになりました。 簡単に言えば、自分の心や身の回りに起きることを注…

仏陀の呼吸法で沙門果が得られるか?

沙門果として、 (四禅の次に)「自身の身体が、元素から成り、父母から生まれ、食物の集積に過ぎず、恒常的でない衰退・消耗・分解・崩壊するものであり、意識もその身体に依存している」と悟れる (= 「身念住」(身念処))(その次に)「思考で成り立つ…

四神足法は間脳を制御する技術

間脳は自律神経の中枢を担っています。交感神経も、副交感神経も間脳から出発して、延髄を通り全身の末梢神経へと伸びています。 自律神経とは文字通り、自律して動く神経で、心臓や肺臓、胃腸などのすべての臓器を支配しています。ところで、呼吸だけは、自…

教えの限界を突破する四神足法

ブッダは思想家としては、縁起、四諦、八正道の教えを説きました。けれども、これらの思想をどんなに理解しても、人間の心からは、貪瞋痴はなくなりません。大脳辺縁系に根ずく動物時代の名残をそのままにして、どんなに聖典を聞かせても、返って、自己抑圧…

四神足法と間脳

阿含宗開祖である、桐山靖雄師は、たびたびご著書のなかで、大脳の働きを自在にコントロールする技術が阿含経の成仏法である四神足法のなかにあったと指摘されています。 もちろん、阿含経には大脳にかんする記述はありません。そもそも大脳という名称と定義…

ブッダの成仏法と大脳

1983年、世界的に著名な科学ジャーナリスト、アーサーケストラーはこの本のなかで、『驚くばかりの人類の技術的偉業。そしてそれに劣らぬ社会運営の無能ぶり。この落差こそ、人類の病のいちじるしい特徴出ある。』とし、その原因を脳の構造上の欠陥を指摘し…

仏教の世界観と大脳の構造

仏教の世界観は三界といわれる欲界、色界、無色界の三層構造になっています。 起世經卷第八 於三界中。有三十八種衆生種類。何等名爲三十八種。諸比丘。 欲界中有十二種。 色界中有二十二種。 無色界中復有四種。 諸比丘。何者欲界十二種類。謂地獄。畜生。…

いま仏教徒がなすべきこと。

149 あたかも、母が己が独り子を命を賭けても護るように、そのように一切の生きとし 生けるものどもに対しても、無量の(慈しみの)こころを起すべし。150 また全世界に対して無量の慈しみの意を起すべし。 上に、下に、また横に、障害なく怨みなく敵意なき(慈…

阿含経の先祖供養

墓を作ったマハー・ローマハンサ 一 我、塚墓中に人骨を置きて臥床(寝床)を作れり。村民は近づきて多くの様を示せり。二 また他のものは香・花・鬘、多種多様の食物、その他の捧げものを(世に関する)倦怠の意を以て、手にて持ち来たれり。三 我に苦をな…

阿含経の先祖供養

パーリ聖典 餓鬼事経から先祖供養のお経です。 戸外鬼事 一 彼らは住家の外に、または街の四辻に立ち、あるいわ古き各自の家に行きて戸口に 立つ。二 過去の業によって多く食物や飲物、堅き食物、軟らかき食物の供えられたる時、この世の因縁あるものは、誰…

阿含経に説かれた「本地垂迹説」

前回、さまざまな因縁に苦しむ衆生に対して、その衆生の目線にまで下りてくださり、共に因縁解脱を目指してくださるような仏さまがいたら、素晴らしいことではないでしょうか。釈迦牟尼世尊こそ、そうした大慈大悲のお力を持つ仏さまでした。 と、述べました…

阿含経を依経とする阿含宗がなぜ密教系の諸仏を礼拝するか。

そもそも、大日如来も、不動明王も観世音菩薩も歴史上の人物ではありません。 阿含経を依経とす阿含宗が、こうした密教系の諸仏諸菩薩を礼拝することに、違和感を感じる方がいても不思議ではありません。 そもそもこうした尊格は仏の持つ救済力や智慧、徳な…

阿含経と密教

阿含宗は阿含経を依経としながら、密教の様式で阿含経を実践しています。 これは、以前ご紹介したとおり、密教の様式は仏舎利を供養するための形式として最高の形式であるから採用しているということです。 仏教には成仏法と供養法があります。 成仏法は七科…

先祖供養はなぜ必要か?

ブッダの直説の経典、阿含経を紐解いてみますと、ブッダは先祖供養の大切さ、お墓の大切さを説いていたことは確かなことです。また、霊的なさまざまな障りがあることもお経のなかにはいくらでも出てまいります。また釈尊の弟子や信者たちは、その教えを素直…

パーリ長部経典のアータナータスッタからわかること

パーリ長部経典のアータナータスッタからわかること ①Vシネマまっさおの威容をもつ四天王がブッダに仏弟子を悪鬼から守るための呪を教えた。 ②呪は二部構成からなり、第一部は過去七仏と、四天王それぞれの神様の賛嘆と帰依からなる内容 ③第二部はそれでも邪…